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テレビの文字表示について [テレビに独り言]

(以下は他で書いた原稿をアレンジしたものです。
 よって文体がすごく違うくて違和感ありありです。あしからず)


テレビを観ていて、ナレーションや文字表示に違和感を感じることがある。

たとえばドキュメンタリー番組で、思うような取材成果を挙げられなかったスタッフが、がっかりするという場面。「肩をうなだれた」という言い回しがあった。「肩」は「落とす」ものであって、「うなだれた」という表現に使う部位ではないように感じたのだ。
また別のニュース番組では、アスリートの優勝コメントで「少しは成長したかな」と表示していたが、本人が口にしたのは「少しは成長できたと思います」だった。締めくくりの言葉だっただけに、肉声のほうには確固たる自信が表れ、とても良いコメントとなっていた。だが文字表示のほうは「…かな」となっているため、そのニュアンスが伝わらないと感じた。割愛したり変えてよい内容や言い回しと、ニュアンスは違うのである。

このような気になる言い回しを目にする度に「テレビがこんなことでいいのかなぁ?」と心配になる。
そして同時に、ある事が頭をよぎる。

私は以前、ナレーションなどを画面に文字表示させる、という仕事の人を取材した。常に時間に追われハードスケジュールの中、ぎりぎりの体力と精神力で仕事をこなしている、という印象だった。テレビの業界で働く人は皆同様である。
文字表示は近年急速に増え、文字表示を観ない番組のほうが少ないくらいである。それ故、彼らの仕事もまた増える一方で、細かい言い回しなど気にしていられないのかもしれない。校正などのチェック体勢も整っていないのだろう。

しかし、この現象を放っておくと、日本語の使い方ははますます混乱していく気がしてならない。そもそも文字表示の大きな役割は、聴覚に問題がある人にもテレビを楽しんでもらうためのはず。細かいニュアンスがずれてしまうと、そういう人達に伝えるチカラも弱まってしまう。テレビは影響力が大きいマスメディアなのだから、もう少し世間への責任感をもってほしいと思う。私でも気がついてしまうような間違いを、垂れ流しにしているテレビを観るのは悲しい。
「テレビは間違いない」という概念は、もはや過去のものなのだろうか?

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